8. 花粉・黄砂・樹液・PM2.5
〔症状〕
久し振りに車に乗ろうと車に近づいたら、車がまっ黄色になっていて驚いた。
窓枠のヘリやトランクの内側の溝に茶色い汚れがたまって、タオルで拭いても落ちにくい。
〔発生原因〕
花粉、黄砂、樹液、PM2.5とひとくくりにしてしまいましたが、どれも厄介な飛来物です。
花粉は、花粉症の原因のスギ花粉が有名で、春先に多く飛びますが、秋には秋の花粉が飛んだりします。花粉がボディに載った後、はじけて中から油っぽい内容物が出る物もあり、洗車だけでは取りにくくなることもあります。
黄砂は、ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠などからはるばる飛んできた砂ですが、途中で中国の工業地帯の上空を横切るときなどに油性の汚損物質をまとってくるものがあり、ただの砂ではなくなっているものがあります。
樹液は樹の下などに駐車していると、樹木から発散される樹液がボディに降りかかるものです。長野県の車で、「これで前が見えますか?」というほど茶色になったフロントガラスを見たことがあります。
PM2.5は「超小粒子上物質」のことであり、工業地帯や石炭を使っている地域から飛んできます。とても細かい粒子なので、呼吸器系の奥まで入ってきて、人体の健康にダメージを与える物質です。
イメージとして、花粉は「黄色」、黄砂は「黄土色や茶色」、PM2.5は「黒」といった感じでしょうか。
〔対処方法〕
・タオルなどで強くこするのは厳禁です
強くこすると、ボディに細かなキズをたくさんつけることがあります。洗車する際は力を入れずにやさしく洗ってください。
洗車で落ちない場合は、次の方法を試してみてください。
・60℃くらいのお湯をボディにかける
花粉、黄砂などはお湯をかけるとやわらかくなり、落ちやすくなることがあります。お湯の温度は、もちろん熱湯ではなく、手を入れると熱く感じる60℃前後が良いでしょう。
・ネンドを使う方法もある
透明な異物:樹液などは、ネンドやネンドスポンジでこすると落ちることがあります。もちろん、水を充分にかけて、軽い力でこすってください。
「異物除去にはネンド(ネンドスポンジ)」と覚えておいてください。
・油分を落とすシャンプーで洗車する
「1.水アカ」の対処方法のように、アルカリ性の油分を落とすシャンプーで洗って、花粉、黄砂、樹液の油分を落とす方法があります。
水アカを落とした後と同様、作業後はコーティングをしてボディを保護した方が良いです。