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ボディ上のキズ
〔症状〕
洗車してキレイにした後に、チラチラと薄いキズがいっぱい見える。
ドアノブの手を差し込む部分や周りに、割りと深いキズもある。
荷物やカバンをボンネットやトランクに置いて引きずる(!)人が身内にいるので、あちこちに局所的なスリキズがあり、気になっている。
心ないヤツに10円パンチ(コインのフチでガーっと長いキズを付けられること)を喰らったが、これはもうダメですよね。
〔発生原因〕
ボディの上の塗装を強くこすればキズが付きます。洗車の際に、砂やドロを巻き込みながら洗い続けると、あちこちにキズが付くことがあります。ドアなどの側面を洗うときには、力が入りにくいのでキズは浅いこともありますが、ボンネットやトランクなど、洗うときに力が入りやすい箇所はキズが目立つことも多いです。
キズだらけになったボディは、塗装にダメージは与えませんが、美観上、そして心にダメージを与えます。
〔対処方法〕
・ボディ全体に付いたキズは、目をつぶって乗り続けるか、プロにまかせたほうが無難
ボディ全体にキズがある場合は、休日ごとに何時間もかけてコンパウンドで手磨きする気力と体力があれば、少しずつ磨いていくのも良いのですが、一般の方にはおすすめしません。
ボディのキズには目をつぶってまたは目を細めて見えないようにして、乗り続けるのも一法です。
どうしても気になる場合は、プロのコーティング作業の下地処理で磨いてもらう方法があります。コーティング施工業者さんの中には、ほとんど、またはまったく磨かないで、油性のコーティングをキズに塗りこんで目立たなくさせる所もあるので、安くない料金なので、よく事前調査してから出してください。
・ワックスでキズを埋める方法もある
数行上で、磨かずに油性のコーティングを塗りこんで・・・と書きましたが、自分で、ワックスをキズに埋め込む方法もあります。自分でやるなら、業者に出すよりはるかに安くできます。
ただ、ワックスは1ヶ月前後しか持ちません(蒸発したり、劣化したり)ので、こまめなお手入れが必要になります。また、油性なので、汚れは取り込みやすくなります。放っておくと水アカだらけになります。
・局所的なキズはコンパウンド(研磨剤)でゆっくり磨いてみる
ドアノブ周りやボンネットやトランクなどの一部にスリキズが多い場合などは、コンパウンド(研磨剤)で手磨きするのも一法です。
決して強い力で磨かず、コンパウンドをクロスなどに付けて、ボディ上に転がすように軽い力でこすってください。
粗い粒子のコンパウンドは、かえってキズを多く付けることがあります。「超微粒子」「超超微粒子」などの細かい粒子のコンパウンドを使用してください。
完璧にキズが消えなくても、薄くなった、見えにくくなったら、それで良しとして切り上げた方が良いかもしれません。キリがなく、時間ばかりかかることがありますから。
・キズを付けない洗車方法を実行する
洗車の際に、自分でキズを付けてしまったのかもしれません。
ボディにキズを極力付けない、ソフトな洗車を心がけてください。
炎天下や風の強い日を避けて、充分に水をかけて砂や埃を落としながらボディを冷やし、決して力を入れずに、スポンジやクロスを滑らせるように洗ってください。
ドアの下の方やタイヤ周りなどのドロ、砂が多そうな部分は最後に洗うか、別のスポンジ、クロスで洗ってください。(他の部分に、ドロ、砂を巻き込みながら洗いますか?)
シャンプーの希釈倍率(薄め方)は容器の説明文をよく読んで、特に濃くなり過ぎないようにに気を付けてください。濃過ぎると、水で流してもシャンプーの成分がボディ上のに残り、ボディに悪影響を与えることがあります。
洗い終わったら、すぐ水分を完全に拭き取ってください。
・10円パンチはプロの磨きで目立たなくなることも
10円パンチによって、ガリガリと下地が見える(キズの深い部分は塗装の色でなく、白く見える)ほどの深いキズを付けられることが多い許せない行為ですが、キズの深さ・浅さによってはポリッシャーの磨きでほとんど目立たなくなることもあります。
普通は、即、鈑金工場に出すのがほとんどですが、ポリッシャーで磨く、技術力のあるコーティング業者さんをご存知なら、まずそこで相談するのも一方です。鈑金よりコーティングの方が価格は安いことが多いですから。
コーティング業者のポリッシャーでの磨きで無理なら、鈑金工場に出してください。
車両保険に入っていらっしゃるなら、保険会社の担当者さん、鈑金業者さんと打ち合わせしてください。
〔当方からのおすすめアイテム〕
高級ワックスであるカルナバ蝋の中でも上質なカルナバ1号をふんだんに含んだワックスです。細かなキズに埋まり、キズを目立たなくさせます。
黒塗りのハイヤー・タクシーの運転手さんに好評をいただいております。
詳しい内容は「カルナバ・コンディショナー」のページをご覧ください。
車全体を磨くのではなく、ドアノブ周りのキズが多い箇所を、クロスに付けて手磨きするためのケミカルです。「キズをなくす」のではなく、「キズを減らす」、「キズを目立たなくさせる」ケミカルとお考えください。
詳しい内容は、「キズ減らし」のページをご覧ください。