◆磨き作業≪ギアポリッシャー≫
赤城はシングルポリッシャーでの磨き作業を終え、休憩の後、ポリッシャーを持ち替えました。
光男 「それが、ギアポリッシャーですか?」
赤城 「はい。 これがギアポリッシャーで、回転はするんですけど、中心がズレながら回るので、磨いている面が熱を持ちにくいポリッシャーです」
光男 「仕上げに使うんですか？」
赤城 「ええ、今日は仕上げにつかいますが、新車コーティングの時の軽い磨きには、これだけで済ますこともあります」
光男 「車の状況によって、変わるんですね」
赤城 「そうですね。 車のボディの状態によって、ポリッシャー、バフ、コンパウンドの組み合わせを変化させます。
いつでもベストの組み合わせを選んでいるとは言いませんが、よく目立つボンネットで、いくつかの組み合わせで磨いてみて、全体の磨きの組み合わせを決めることもあります」
裕太 「ボンネットは一番気になる部分ですよね～」
赤城 「ええ、ウォータースポットがウォッシャーノズルの付近にあったり、また、一般的に、キズが一番多い部分ですから」
裕太 「えっ？ボンネットは一番キズが付きやすい部分ですか？」
赤城 「いえ、ちょっと違って、ボンネットは一番キズが多いことが多い部分なんです」
裕太 「 ？ 」
赤城 「手洗いの洗車の際、一番力が入りやすいのがボンネットなんです。
ボンネット無理やり力を入れて洗おうと思うと、一番力が入るのは上に向いて平べったいボンネットですよね。
天井は手より上のことが多いので、力が入りにくく、横面は無理に両手で押し付けるようにしなければ、なかなか力が入りません。
その点、ボンネットと、そしてトランクは、上から押し付けるように力が入り、その上、スポンジや羊毛ムートンに砂が混じっているとキズが増えやすいんです」
裕太 「へえ～」
赤城 「さて、このギアポリッシャーは、このように、花びら型にズレながら回ります」
光男 「本当だ。花びら型だ」
赤城は、ギアポリッシャーで車全体を磨き始めました。 シングルポリッシャーとは違う音がポリッシャーから出ています。